地理の扉 地理資料集
養殖を含まない値である「漁獲量」自体は世界全体で見ると頭打ち。一方、世界人口の急増に伴い水産物の需要も高まっている。そのため、今後の生産量増加が見込まれる養殖の重要性が上昇している。
現在、世界の養殖量の半分は海藻が占める。食用として、さらには増粘安定剤として用いられる。なお、内水面では魚類の養殖がほとんどになる。
・アジア:日本を除く地域では、経済成長による食生活の向上や人口増加で水産物の生産量 / 消費量がともに急増している。養殖がメイン。
・モンスーンアジア:元々水田や貯水池、水路に淡水魚が生息していることから、内水面での漁業が盛んである。
・国別
・インドネシアなど島嶼部:海面漁業が多い
・インドなど大陸部:内水面漁業が多い
・中国 / ミャンマー / インド / ベトナム:湖沼や河川も多い
・日米:現在はそこまで漁業が盛んではない。
1982年の海洋法に関する国際連合条約で定められた、低潮線を基線としてそこから原則200浬(約370km)以内の海域。沿岸国は水産資源や海底資源開発の主権的権利(探索・開発・管理に関わる権利)を持つ。なお、権利が及ぶのは資源の利用を目的としたもので、他国船の一般航行やパイプラインの敷設、上空の飛行などは航海上と同様の扱いとなり広く認められる。主権そのものが及ぶわけではないことに注意。なお、沿岸から12浬の「領海」は排他的経済水域ではない。そのため、領海の外側から200浬まで、ということになる。
【参考】EEZの広さランキング
1位:アメリカ合衆国 2位:オーストラリア 3位:インドネシア 4位:ニュージーランド 5位:カナダ 6位:日本(資料により変動が大きいので参考までに)
1970年代のオイルショックで打撃を受けたところに1980年代から排他的経済水域で他国の漁業を規制する動きが強まり、1990年代にはイワシの資源量が減少したことで漁獲量は激減した。